すずつきのLOGBOOK

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2205前章TAKE OFF評価1(微ネタバレあり)

すずつきです。

宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち前章TAKE OFFを10/9に鑑賞してきました。

小学校以来ヤマトファンの友人と初めて博多焼きヤマトを訪れるなどとても印象深い1日になったと思います。

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前置き

さて、これが本当に初めての批評文になるのでかなり緊張しています。

先に結論から言ってしまいましょう。

2199原理主義的な事ばかり叫んでる私の総合評価は気になるはずです。(自意識過剰) 

 

総合評価軸

まず前提として作品を過去作と比較して2202を0、2199を1として置きます。

(2202は私に取って非常に評価できない部分が多いですが0点ではないということを申し添えておきます。2205が2202より悪ければマイナスもあり得ますし、2199よりよければ1越えもあり得ます。)

 

で?その評価は?

では本題へ

2205前章はどこに位置するかというと0.6に位置すると判断しました。

(そこ!勝手に60点と判断しないで!)

気を取り直して、本作総合評価の詳細に入ろうと思います。

 

え?評価軸はどうしたかって?

それは今後しっかり投稿していくつもりです。

 

感想をkwsk

まず今回の作品は「良かった」です。

テンポも良く、久しぶりに見入りました。演習シーンの怒涛の3分は前章最大の見どころだと思います。

ボラーはやられ役なのに潜在的驚異として存在感を示しており、その強大さを醸し出しているところが非常に好きです。

大気圏突入もアツかった。イモムシ型(カタピラスっていうらしい)の大気圏突入からの戦闘も新鮮でしたし、リアルSFモノでは避けては通れない「大気圏突入」と言うイベントをヤマトに持ってきたのはもう感極まって泣いてしまいました。

航空隊の戦闘シーンもマクロススタッフのなせる技でしょう。亜空間ゲート手前の古代の演説はクソカッコ良かったし、バーレンやメルダなど2199要素が非常に拾われて良かった。

石津さんと玉盛さん、明貴さんのディテールアップ復活が良い!!特に石津さんの描く絵が本当に2199で感動しっぱなし!!

 

さてはてめぇ日和ったな??

ここ数年のヤマト作品の中で私にしてはかなり褒めていますがそれは2202で評価基準が下がったというわけではありません。

今作は非常に良いという意見が多く、それに流されたわけでもありません。

 

本文ではきっちり批判すべきところは批判しています。

よく見かける「2205は2199を越えた」と言うことも含めて語っていこうと思います。

 

2205は2199を超えられるか(ここから固く行きます)

前提から申し上げると2205前章は良作ながら、リメイクシリーズ史上最高傑作にはならないと思いました。

現在、不明瞭な点が後章で徹底的に回収されたとしてもそれは覆らないでしょう。

それは2199を神聖視しているからではないということを予め言っておきます。

 

ここ2日で2205を繰り返し見た時、気になった点

では良かった点、悪かった点をざっくり箇条書きにしていこうと思います。

良い点

・ディテールアップの復活

・女性制服のテカリの撤廃

・メカデザインの数々

・前作シリーズの設定継承

・緩急の付け方、テンポ

・それっぽいモニターデザイン

等々

 

悪い点

・普通にミスと取れる描写

・メカ質感の統一性の無さ

・背景のレイヤー感が非常に強い等

・惑星描写

・心理描写がイマイチ明らかにならなかったり(後章に期待?)

・話の繋げ方(超限定的だけどテンポ悪かったところがある)

・音楽の切り方の唐突さ

・「それっぽい」モニターデザイン

等々

 

色々と出てきます。

物語の内容等良い点はさまざまな方が語ってくださっているので私は悪い点について根拠を持って説明していこうと思います。

 

「批判なんてクソ喰らえ」という方はここでお別れです。

「なんでこんな陳腐な大学生ごときがこんな偉そうに批判してるんだ」と気になる方はこの先もお付き合いください。

悪い点の根拠(改善点とも言える)

悪い点を見て思った方いるんじゃないでしょうか「重箱の隅を突くような事をしやがって」と。

 

違うんです。訳を話します。

むしろここを改善すれば劇的に良くなるはずだと思ったんです。

上記の評価で言えば1に非常に近づくと思います。

これが2199に届かない決定的な根拠なんです。

代表的なものをいくつか挙げていこうと思います。

1個目

まずは「普通にミスと取れる描写」です。

2199は劇場公開に間に合わないという商業作品にはあってはならない事をしています。しかし、その分、あってはならないミスはないように思えました。

(もし、映像表現として決定的なミスを2199制作陣が見逃していれば教えてください。勉強し直します。)

しかし、2205はビームの色、方向であったり、土門が座る操艦席の位置や地球の日本の位置がおかしかったり等明らかなミスが目立ちます。

円盤修正ができないという仕方がない理由もありますが、そうであるならば、もっと検査体制を強化すべきですし、こんなところで妥協してほしくありません。

2個目

次に「惑星上の背景」の描写についてです。

私は以前、山影から現れるヤマトについて遠近感が狂ってるとTwitterで騒いだことがありました。(ワイプの畠中さんごめんなさい。)

当然遠近感が狂っているということもありますが、私が全編通して見て一番気になったのは背景レイヤーのペラペラ感です。

山が持つ遠近感が全くありませんでした。

皆さんは感じませんでしたか?「のっぺり感」

これが非常に違和感として強烈なんです。

専門家ではないので確実なことは分かりませんが、その場面では奥行きが感じられませんでした。

ドームの外縁に山のレイヤーをぐるっと一周しているような気がしてならないのです。

私もMMDを作る時、そこに非常に悩みます。だからこそ、「敵わねえな」と思うような描写をプロの方にして欲しいのです。

バレラスに関しても「あ、何枚のレイヤーがあるな。これは後で崩れるときに使われるかも」と思うような描写があり、実際その通りになりました。

レイヤーに関しては大いに結構、むしろ良い勉強になります。しかし、それをそう簡単には悟らせないようにして欲しいのです。

 

他にもたくさん触れたいことはありますが製作陣の求めてるものと私のが求める方針の違いと思われることもあるのでここではひとまず置いておこうと思います。

(メカの質感の統一等)

3個目

最後にモニターデザインについて挙げましょう。

 

これは本当に重箱の隅をつつくような話ですが初見で見たとき、私はこのモニターデザインに関して、好感を持ちました。

デザインがかっこよく2199的な雰囲気があったからです。(これが良い点でモニターデザインを挙げた理由の一つです。)

しかし、デジタルセル版を見返してみると、2202よりかは圧倒的に情報量は増えているのにも関わらず、より詳細な情報は「書いてある風」に感じました。もしかしたらHDだからかもしれませんが艦隊の位置を示す画面の左下のウィンドウの文字(セル版1:06:17付近)や図上演習等細かいところが読み取れませんでした。

もし、全て詳細に描かれているなら、ぜひ資料集に記載してください。絶対買います。

 

そんなところ別にいいじゃないかと言う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし私は、そういった細かさを捨てたら作品は2199を絶対に越えられないと思います。

2199のモニターデザインを見てください。波動エンジンマニュアルに記されている文書でも良いです。情報の量が桁違いなんです。

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3枚目言うて読み取れる文字少なくね?と思った方、いると思います。しかし、注目してほしいのはそこから切り取ったキャプチャです。

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「CRS ver1.○.○ beta」と記載されています。つまり未だにCRSはベータ版であり、その制御システムも開発途中であることを示しています。

このように2199は整理された物語の中に膨大な情報量が含まれています。掘れば掘るほど出てきます。それは全く本編の邪魔をせず、物語の圧倒的な深さと臨場感を生み出します。モニターデザイン以外にもこの事は非常に活かせるはずです。事実、土門の論文にはその良さが出ていました。

 

で何が言いたいの?

これが完璧にできていればもう普通のアニメ作品としては上級の部類に入るでしょう。少なくとも私はそう思います。2199やUCといった10年近く前の作品が全く色褪せなく、現代に通じるように確固たる地位を築ける可能性が生じてきます。

その0.6という数字は何を意味するか

最初に下した0.6とは決して、「この程度の0.6」ではなく

伸びしろがたくさんある0.6」と言う評価です。

 

私は2205を非常に楽しめました。セル版で何回も見返すほどです。

 

だからこそ先程挙げたようなところをまず伸ばしていって欲しいと思います。

 

製作陣はプロですが人間です。ミスもしますし、二次創作を不肖の身ながら作ってる側からすればミスの内容は痛いほどわかります。

しかし、プロであるならば、本当にそう言うところを妥協しないで欲しいと思います。

我々はあくまで客であり、そこには商売という概念が発生します。

であればこそ、プロらしく最初から高クオリティのものを提供して欲しくあります。

細かく作る姿勢はオーコメからも伝わってくるので本当に頑張って欲しいです。

最後に

…締められなくなったな…………

とりあえず、後章は本当に期待しています。

こんなぐちぐち言う大学生を黙らせるぐらいの高クオリティを見せつけて欲しいです。

 

まだまだ言いたいことがたくさんありますが以上となります。

 

今後、場面ごとだったり、評価軸ごとだったりで投稿していこうと思っています。

 

………やっぱり読みにくいなこの文章

ここまでお付き合い頂き本当にありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

 


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